程よい甘さと、口当たり良く膨らんだマフィンを
僕は、とても気に入ってしまっていた。

「作り方を知りたいぐらいに美味しかった」

と、声をかけると

「私が考えたオリジナルのレシピで作ったの。」

そう言う人妻のハニカンだ頬を染める桃色に僕も染まりたい。

僕は、下手に誤魔化したりはしない。

僕は、人妻に恋してる。

『好きだ』と言う認識をしている。

だからと言って、旦那の存在を無視してどうにかなりたいとか、どうにかしたいとか

欲望のままに突き進むような事はしない。


ただ、早くこの恋が淡い思い出となる日を待ち望んでいる。


想っても実らない恋で乱暴な感情を持ちたくはないんだ。


人妻の為にも、自分のためにも。