これをあたしが帰った後に作っていたとして、彼はいつ寝ていたの?
彼はどれだけ勉強できていたの?
隣の机で自分の勉強をしているヒナタをじいっと横目で見てみる。
普段は掛けない黒縁メガネを掛けているヒナタはクマもニキビ一つもできていなくて、その綺麗な肌は健在していた。
その顔が急に大人に見えてドキッとする。
…え?
今私ドキッとしたの?
なんで?
いや、違う。
これは恋愛感情とかでは無い。
メガネ姿とかあんまりまじまじと見たことがなかったからだ。
うん、きっとそう。
頭では納得しているはずなのに、心臓はドクドクドクと加速していく。
それを誤魔化すかのようにあたしの口は開いた。
「ねえ、あたしの勉強ばっか見て、自分の勉強できてないんじゃないの?」
「別に。授業聞いてれば大体覚えてるし」
急に喋りだしたあたしに少し驚きつつも即答したヒナタ。
授業聞いただけでわかる?
なんてムカつくやつだ。



