ヒナタの雰囲気が少し怖い。
でもそれは悟られないように、なるべく平常心を保って。
バカにされるのは嫌だから。
「お前はソイツのことが好きなわけ?」
「いや、まだ…というか今日知り合ったばっかりだし」
「は?」
いつもとは違うドスの効いた声で、ビクッと体が反応した。
ねえ、あなたは本当にヒナタ?
そう聞きたくなる。
「でも、知りたいって、好きになりたいって、思ってるよ!健二くん、素敵な人だし」
「ふーん」
納得したような返事をしたものの、ヒナタはより一層眉間のシワを深くした。
ええ、なんで。
というか何故あたしに彼氏が出来たことを知っているの?
生徒会長の情報網、恐るべし。



