「誰がエロじじいだ!俺はハナノを大事にするって言ってんの」
「…ふ、ふ~ん」
そうだ。ヒナタは昔からそういう男だった。
ドSで腹黒、性悪の癖に、たまに優しいところを見せてあたしの心をかき乱す。
下げて上げるのがすごく上手いんだ。
こういうところ、本当にズルイと思う。
「…ありがとう」
少しはにかんで言ったらヒナタはほんのりと顔を赤くした。
「なんだよ、素直すぎてキモイ」
その言葉すら、今は照れ隠しってわかるから愛おしい。大好き。
「ねえ、その顔すごいそそるんだけど」
「おーい。少し前に言ったことを覆してんぞ、エロじじい」
こういうところも、好き。
絶対に言わないけど。



