キミと恋に落ちる可能性



* * *


あれは、まだ近い中学3年生の頃。

亮君とあたしは同じクラスで仲が良く、好きだなあって思った時に、なんとなく流れで付き合うことになった。


同じ学校にヒナタがいる時は、登下校をいつも共にしているため、"付き合っている"と勘違いされてしまって、なかなか彼氏が出来なかったあたしには初の彼氏だった。


デートはすごく楽しかったし、ただ一緒に登下校して話すだけで幸せだった。


付き合って半年の記念日にデートして、別れ際に初めてしたキス。

「好きだよ」って恥ずかしそうに言った亮君。


あの時は、全てが大好きで、愛しくて、幸せだった。