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あれは、まだ近い中学3年生の頃。
亮君とあたしは同じクラスで仲が良く、好きだなあって思った時に、なんとなく流れで付き合うことになった。
同じ学校にヒナタがいる時は、登下校をいつも共にしているため、"付き合っている"と勘違いされてしまって、なかなか彼氏が出来なかったあたしには初の彼氏だった。
デートはすごく楽しかったし、ただ一緒に登下校して話すだけで幸せだった。
付き合って半年の記念日にデートして、別れ際に初めてしたキス。
「好きだよ」って恥ずかしそうに言った亮君。
あの時は、全てが大好きで、愛しくて、幸せだった。



