次にあたしが並んだのはうどん屋さん。私のお昼ご飯を買うためだ。
実はうどんが好物で、迷ったら大抵うどんを食べる。
「いらっしゃいませー!お次のお客様、注文をお聞きします!」
威勢のいいお兄さんの声が聞こえて、レジまで進み、一応メニューを見る。まあ、買うものは決まっているのだけど。
「えっ!」
お兄さんの驚く声を聞いて、あたしはパッと顔を上げた。
すると、次はあたしが驚く番だった。
目が合った瞬間、忘れようとしていた記憶が一気に蘇る。
だって、そこにいたのは…
「…亮-Ryou、君」
────元カレ、だったから。



