あたしも先輩みたいに少しでも素直になれたらいいのに。
「…じゃあ、お願い、しようかな」
「はい。ヒナタはテリヤキバーガーセットで飲み物はコーラだよね。佳乃先輩は?」
「私はチーズバーガーセットのオレンジジュースで!!」
「わかりました!」
ああ、これでやっと二人から離れられる。
なんかやっと正常に呼吸できている気がする。
ずっと苦しくて苦しくてちゃんと息ができているのか心配になっていたから。
あたしはまずハンバーガーショップに並び、2人のお望み通り、テリヤキバーガーセットとチーズバーガーセットを買い、一旦席に戻った。
「こっちがテリヤキバーガーでそっちがチーズバーガーですね。あとこれがレシートです。どうぞ」
「わあい!華乃ちゃん、ありがとう。これ代金ね」
佳乃先輩は無邪気に笑いながら、きっちりと代金をあたしにくれた。
ヒナタの顔はなんとなく見れなかった。見たくなかった。
「ハナノのはまだ買ってないのか?」
「うん。今から行ってくる。二人は先に食べててくださいね」
ヒナタの顔は見ないように財布を持て余してそう言い、再び席を離れる。
早くご飯食べ終わりたい。二人から離れたい。



