キミと恋に落ちる可能性



気分は最悪。

さっきから二人の話にはついていけないし、仲良さげに買い物を進めていく。


あたしの存在忘れてませんか?

二人の距離、近すぎません?

この買い出しにあたしって必要だったんですか?


ああ、もう!!

二人の後ろ姿に胸がじくじくと痛んで、イライラして。

そんな自分にも二人にも辟易している。


「これで今回買うものは制覇したね!」

「…やっとか」

「お疲れ様でした」


終わったというので、あたしは踵を返して帰ろうとした。


が、

「あ、ちょっと、華乃ちゃん!折角だし、お昼ご飯食べてから帰ろうよ!!」

「もう昼か。腹減ったし食べて行こうぜ」

「……、」

…あたしの苦しみは終わってくれない。