「俺がお前をどんだけ心配したと思ってんの？
もっと隙を無くしてもらわなきゃ、心臓がいくつあっても足りない…」
耳元で呟かれて、あたしの体温は急上昇。
心音は速くなって、ドクドクと煩い。
なにこれ。なにこれ。なにこれ。
「よかった、目が覚めて。マジ焦った。…ハナノ、これ以上 俺を心配させないで」
「…っ！」
つーっと雫が頬を伝っていくのがわかった。
恐らくあたしは泣いている。
ヒナタに抱きすくめられて、どうしようもなく安心する。
「っふ、…うっう……」
泣きじゃくるあたしの頭にヒナタの大きな手が回ってきて、優しく撫でた。
逆効果だよ、ばか。
こんなの、涙が止まらなくなるに決まってる。
