初恋。

一人で学校へ向かって歩いていると
後ろから
「鈴~!待って~」と朝から近所迷惑じゃないかと思うくらいに大きな声で
あたしの名前を呼ぶ
その声の主はあたしの親友小坂碧(こさかみどり)だ
碧はあたしなんかより背が低くて
髪はさらさらで
目は大きくてぱっちり二重
いい尽くせないほどのモテる要素を持った女の子だ
「碧おはよう。朝から元気だねぇ。」
そう言うと碧はにこっと笑って
「だって鈴が見えたから」
なーんて可愛いこと言っちゃって
あたしは思わず碧を抱きしめた
まぁはたから見れば危ない人ですね
碧に離すように言われたあたしはごめんと謝って碧を離した
こんなに可愛いのに彼氏いないなんて
この学校の男どもはどうかしてる!
なんてアホなことを考えていたあたしに
碧が話しかけてきた
「ねぇ~鈴聞いて聞いて。ぁのね~」
「どした?告白でもされたか」
「違うよ~。あたしのことじゃなくて~健人のことだよ」
「っ!!健人!?」
あ.....
やばい
声裏返った
「鈴可愛い~。名前聞いただけで動揺しちゃって」
あたしが名前を聞いただけで動揺してしまう相手
それはあたしの好きな人
佐原健人(さはらけんと)だ
あたしは健人のことが好きで好きでしかたがない
もぅあきれるくらいに健人のことが好きなんだ
あたしが恋をしてることは碧以外の人には秘密なんだけどね
「....ん。鈴。聞いてた?」

聞いてなかった
健人の名前がでたから頭の中が健人でいっぱいに......//
「ごめん。聞いてなかった」
「鈴のばか。どうせ健人のことで頭がいっぱいだったんでしょ?」
なんてにやにやしながら聞いてくる
ほんと碧にはかなわないや