勘違いという恋の駆け引き



急に怖くなった
もし優さんがいなくなったら…


優さんの声、優さんの笑顔
優さんの目、手…全てが無くなる
俺様的な高圧的な態度は今も苦手
だけど、実は心配性で
独占欲が強くて、優しい…


私は…優さんがいない生活に
耐えられる、のか…
つい昨日まで
優さんからの連絡がなくても
少し気にはしていたが
絢斗から寝込んでいる事を聞かなかったら、きっと優さんの部屋には行っていなかっただろう


なのに、だ
今は、どうしようもないくらい…悲しい



「藍、おいで」



絢斗の言葉に慌てて立ち上がる
優さんに何かあったんじゃないか、
そう思ったら、勝手に身体が動いた


絢斗に連れらて入った部屋は
救急用のベット
そこに優さんは寝ていた
点滴を繋がれていて
私が見た真っ青な顔とは違い
だいぶ顔色が良くなっていた