勘違いという恋の駆け引き



中に入ると
ホールの真ん中に
パーティーでもできるんじゃないかってくらい大きなテーブル

壁側にはソファタイプのテーブルが並んでおり、壁の一部は水槽になっていた
壁に水槽、と言ったら
高い店という発想になってしまう



「藍ちゃん、」


そんなの御構い無しに
優さんは壁側のソファテーブル席へ座っていた
店に入ってしまった手前
何も頼まず出るわけにもいかず
仕方がなく優さんの反対側へと座る


「あれ?藍ちゃん、ここに来たことない?」


『…ありません』


そういうと
少し驚いた顔をした優さん
何で驚くのよ、と口を開いたとき



「珍しい組み合わせだな」


それは本当に久しぶりで
懐かしい声だ
優さんから視線を移せば
ビールとオレンジジュースを運んできたウェイターの姿


『トウ兄っ!』


あまりにも久しぶりで
驚きもあり、声を上げてしまった