私が誰だか、何処なのかもわからない

私は2年前から高梨病院に入院している。
名前もどこの誰なのかもわからないまま2年近くいる
私は、1人でこの504号室にいる。

「目が覚めましたか?」と私が横を見る。
「私はあなたの医師です。わからない事があったら彼女に聞いてください。」と言った後に声をあげた。
「初めまして、看護師の宮下です。何かあったら聞いてください。」と元気な声をあげた。
「私は...いつまで寝ていたんですか?」と聞くと宮下さんが
「2日寝ていましたよ。」と笑顔で言葉を返した。
私は(そんなに寝てたんだ。)と思った。

宮下さんは504号室の担当看護師みたいだ。
皆から信頼されてるらしい。

私は窓から見える太陽、夕日、月を時間ごとに見上げていた。
ずっと、2年近くいるから見てしまうんだろう。
窓をずっと見ていたら、ドアの音が聞こえた。

ガラガラ
「大丈夫?祐輔?足平気?」と言ってきた女子と男子達が入ってきた。
私は、足が動かないから、カーテンを閉めることが出来ないのだ。
「ああ、大丈夫!」と祐輔という男子が言った。
その中で、目が合ったのだ。知らない男子に。
「あれ?もしかして真奈美じゃね?」と言ってきてこちらに来た。
「おれおれ!小さい頃遊んだろ?高梨結城だよ!」と言ってきたが私は
「誰ですか?」と首をかしげて言った。
「おいおい、忘れたのかよ!」と大声ぽく言った。その時

「彼女は、2年前から記憶がないんだよ。結城坊ちゃん」と言った医師と宮下さんが来た。
「え?どういうことだ?2年前からって...」と言った。
そしたら、宮下さんが私の体を起こし、車いすに移動させた。
「宮下、彼女をよろしくな?」と医師が言った後、宮下さんが「はい。」と答えた
「それじゃあ行こうか!お散歩に!」と宮下さんが言ったから私はコクッと答えた

「どういうことだ?岡田さん、真奈美の記憶がないって?」と結城がいい
「真奈美さんは2年前の事故が原因で記憶がないんだ。彼女は目の前で家族が亡くなり親戚や友達がいなくなり、信頼してた人もいなくなり、彼女は事故に対してと精神的な状態も悪くなり、記憶障害と両足が動かなくなったんだ」と医師が言った。
「それで、なんで真奈美がここで入院してるんだ?」と結城はいい
「彼女は行き先も場所もいなくなり駅で倒れたそうだ。その時彼女を運んだのと救急車を呼んだのが、そこにいる橘祐輔くんだ。」と医師が言った。
「本当なのか?祐輔」と言ったら祐輔が「ああ、本当だ。」と言った。
「でも、なんでここの病院なんだよ。」と結城がいい、「あいつの事知ってたのか?」と結城が言ったら
「知るわけないじゃん!」と女子が言った。結城が「お前に聞いてねーよ。朱莉」と言った。「どうして?」と朱莉が言った途端祐輔が「おまえが持ってた写真でみた」と答えた。
結城は「そうか。」と答えた。

その頃、宮下さんと私は庭に来ていた。
「綺麗ですね!晴れてますし!」と宮下さんが言った。
「そうですね。でも光には当てられないね」と言ったら宮下さんが私の前に座り込むようにしたきた。
私は、「どうしたんですか?」と言ったら、宮下さんが「あなたの名前は川上真奈美さんですよ。」と落ち込むように言ってきた。
「川上、真奈美?」と私は言ったとき頭の中が、過った。
その時、宮下さんが下がり、目の前に現れた人がいた。
私は、「誰...?」と言ったら、「俺だよ。高梨結城だよ、真奈美」と答えた
私は頭を抑えた時結城が私の頭に手を置いた。結城が「ゆっくりでいいよ」と
結城が後ろを向いた瞬間、私はなぜか立ち上がり涙を流しながら彼の背中に抱きついた。
宮下さんや医師、祐輔と朱莉達が驚いてた。
私は声が小さくても「ゆ、結城に会いたかった。」と涙流しながら言った。
記憶が少し現れた感じだった。あと奇跡的に足が動いた。

結城がこっちを向いた時驚いて涙が流れ、私は「ただいま...」と涙を流し
「おかえり...」と言ったとき抱きついた。
やっと一番信じてた人に会えたから。

記憶のPuzzleも完成し、彼女も足が歩けるようになって
2人の記憶が一致し、10年後には3人で前に歩んでいました。