こいつ…。
「二重人格…か……?」
「半分正解、半分はずれ。
二重人格はあなた。
私は''人間''なの。
私の中には二人の人間が住んでるの」
「は…?」
本当にわけがわからなくなってくる。
「私はね、毎日ココに亜美咲ちゃんを呼び出しておもちゃにした。
あの綺麗な髪を引きちぎったり〜、お腹を切ったり?
思えば私ったら酷いことしちゃったかな!」
こいつ…かなりやばいぞ。
早く殺さないと。
ポケットの中にある折りたたみ式のナイフを触る。
「殺したかったらいつでも殺してね。
私は皆みたいに馬鹿にして殺されたくないな〜。
一突きで殺してよ?」
「……なっ…!?」
私は動揺を隠せなくなった。
ようなフリをしている。
「アハハ、本当は動揺してないでしょ。
昨日夢見たの。山田さんがクラスの皆を殺していく夢を。
ほーんっとリアルだったなぁ。
よくあんなキモチワルイのに精神保てたね?
まぁいいや。で、私をどうする?」
『どうする?』って、殺すしかないだろ。
「じゃあその前に言いたいことがあるから」
フフフ、焦らしやがって。
遺言ならいつでも聞くけど…?
「問題です!
なぜ今まで警察や学校が緩かったかわかりますか?
三十秒以内でお答えください」

