「く、くれよ!早くくれよ!!」

「フフフフフフフ」

怜依が元から持っていた缶ビールと一緒にぐびぐびと飲み干した。

フフフ、馬鹿じゃないの。

「じゃあね」

「お、おい…。ま、待てよ…お、ま……ぇ…」

「フフフフフ、アッハハハハハハ!!!」

私は怜依を置いて来た道を帰った。

馬鹿じゃない。

あのクスリは三人に使ったものと同じ。

私は水に溶かした解毒剤と一緒に飲んだからこうして生きている。

ほんっと、男って馬鹿。

金や体で簡単に乗ってくれるんだから。

今日は無駄な体力を使わずに殺せたから良かった。

あ~、あの三人の死体が見たい…。

ネットでは、口から泡や臓器が出ていたのを見た。

そんなふうになっているのかな。

まぁいいや。


さぁ~って、明日のターゲットはっと。

「えぇ~今からぁ~?
全然いいけどぉ、ちょっとパパに電話してくるから待っててぇ~!」

その声を聞いた時、私は咄嗟に大きな柱の裏に隠れた。

「キリちゃ~ん、どうだった~?」

「うん!また黙ってもらうから大丈夫ぅ!
じゃあっ、今日はあっちホテル行こぉ…?」

男女二人はそのまま怜依たちがいたホテルへ入っていった。

ふふふ。

満月がグレーの雲に隠れた。

次のターゲット、きーめた。