先輩、わたしじゃダメですか?




次の日、
朝早く学校に着くと、部室の中から声がした。




「ちょっと待てよ…なんでだよ…」


「ごめん…ごめんなさい…」



声からすると、広斗先輩と友香ちゃんだ。
ドア閉まってるし、顔は見えないけど。




「広斗くんには本当に感謝してる…
だけど、やっぱり私は…っ」


「ざけんなよ!手ェ離せよ…
俺もう友香のことわかんないよ…」



ケンカしてるみたい…


ここにいちゃいけない。
盗み聞きなんて良くないもの。

だけど、気になって仕方がない…



「彼とヨリを戻すつもりはないッ…でも、忘れられないの。こんなフラフラした気持ちじゃ、広斗くんと付き合ってても良いことないよ…」


「俺はそれでもいいって言ったろ⁉︎
友香が徐々に俺に気持ち傾いてくれればいいって…」


「…ごめん…私、広斗くんに気持ち傾きそうにない。だから…本当にごめんなさい」




嘘…?
友香ちゃん、広斗先輩をフッたの?



嬉しいけど…
素直に喜べない。


先輩の哀しい顔見たくないって…

昨日話したばかりなのに。



2人に気づかれないよう、部室から離れ、教室へと向かった。