先輩、わたしじゃダメですか?





「わたし、先輩の口元だけの笑顔なんか見たくありません。心から笑ってる顔の方が好きだから…」


「…ありがと夏澄。
俺も夏澄の笑顔好きだよ?」


「え?」


…好き!?好きって言った!?


「だから、最近あんまり元気ないし、俺に笑顔見せてくれないし、正直いって心配した。これからは今までみたいに笑ってくれる?」


…なんだ、そうだよね。
好きって、恋愛感情としてじゃなくて、笑ってる顔が良いって意味か。

また期待しちゃった。学習しないなあ、わたし。



「じゃあ先輩も。約束。」



小指を立てて、先輩の方へ腕を伸ばす。




「ゆびきり?」


「え?そうですけど…」


「ははッ。やっぱ夏澄おもしれ〜」


「え、なんで。」


「だってゆびきりとか小学生がやるもんだろ?俺6年ぶりくらいだよやるの。」


「そうなの?わたしいつもやるけど…」




先輩はいつもみたいに笑って、笑顔をみせてくれた。

それを見てわたしも笑った。




「「 ゆびきりげんまん嘘ついたら針千本飲ーます!ゆびきった! 」」