「夏澄、最近元気ないよな?どうした?」
「え?」
「なんか、話してても目を見てくれないし。本調子じゃねーことくらい、見てればわかるよ。」
「いえっ全然大丈夫ですからっ。
なんだろ、夏バテかな〜あははっ…」
そんな風に適当に答えた。
すると、広斗先輩は遠くを見つめ、黙り込んだ。
「広斗先輩?どうしたんですか?」
声をかけても一向に視線を変えない。
わたしも、広斗先輩が見ている方向へ目を向けた。
そこにいたのは、
友香ちゃんと、知らない男の人だった。
「あれ、友香の元カレ…」
「え!?」
別れたんじゃなかったの?
っていうか、今日家の用事で早く帰ったんだよね?なんで一緒にいるの?
いろんな疑問がふつふつと湧き上がり、頭の中が混乱した。
「別の道から帰ろか。」
「え?いいんですか?」
「いいって何が?」
何がって…
わかってるはずなのに…
なんで何も見なかったことにしようとするの?

