「ごめん、なんでもないから!」
「なんでもなくねーだろ、送ってくから…」
広斗先輩は、友香ちゃんの手をとった。
「ごめん夏澄。俺、友香のこと送ってくから、みんなのとこ行って、俺は帰ったって伝えといて!」
「えっ…広斗先輩…」
2人は寄り添って、
振り返ることなく人混みの中に消えていった。
2人が見えなくなるまで、わたしはその場に立ち尽くした。
「夏澄?広斗先輩は?」
「友香ちゃんと帰った…」
「…は?」
1人でみんなのところに来たものの、広斗先輩無しじゃ全然楽しくないよ…
それに、2人が気になってどうにかなりそうだ。
「ごめん、やっぱりわたしも帰る…」
「あたしも行くよ!ごめん孝志くん、あたし夏澄のこと送ってく!」
「わかった」
なんか、みんなに心配かけちゃったかな。
恵も気を遣って送るなんて言ってくれて…

