ガラガラと音を立て開かれる扉の向こう側を除くと、男子が5人。
雑談をしていた。
「ちょっと、頼んでた仕事は?やってあるの?」
「うん、3割。」
「せめて、8割は仕上げておいてよ。」
男子1の会話と彼女の会話が途切れるとともに、私に視線が移った。
「君、転校生?名前何?」
「あ、えっと…。」
「この子はね…」
「この子自身から聞きたいの!いいよ、名前。」
「えっと、新橋 玲です…」
「玲…か。おい!転校生だよ!」
男子1の声とともに一斉に集まる視線。
緊張しちゃうよぉ。
「名前なんだって?」
「玲、だって。」
一斉に驚いた様子を浮かべる男子。
何でかなと思い、不思議な顔をしていると彼女が口を開く。
「あのね…」
そう言い始めて、語られた、この学校の秘密。