璃子は信じられない気持ちで母を睨み付けた。
母の気持ちが分からない。
じゃあこの前の話し合いは一体何だったのか。まるで解決してない。璃子は母の裏切りにショックのあまり目眩までおこしてしまいそうだった。
「信じられない。だからってこんな騙すようなこしてもいいの!私の気持ちは無視なの?どうだっていいわけ!?」
「もう、璃子ったらあなたも頭が堅いわねぇ。あなたって 本当に23なの?いい?なにもあなたの好きな人をやめなさいって言ってるわけじゃないの。
もちろんあなたが今思いを寄せてるその副社長さんともお母さんは会うつもりよ。
……でもね璃子、本当にそれでいいの?
まだあなたは若いのよ。その若さでそんな簡単に一人の人に決めちゃうのはもったいないと思うの」
「どういう意味よ?」
「だからもっと要領よくやりなさいって言ってるの。今はまだ色んな人を見てもっと恋愛経験を積むべきよ。
だってあなたぐらいの年の子なら二股ぐらい余裕でやってるんでしょ?」
「はぁ!?」
もはや頭がガンガンする。
自分の母親ながらこの人と話してると頭がおかしくなりそうだ。
全くお話にならない。
「二股ってっ……」
母の口からそんな台詞を聞く日がくるなんて思わなかった。
よりにもよってそんな不純な動機を聞かされるなんて、本末転倒、開いた口が塞がらない。



