また近いうちにご飯を食べに行く約束をしてその日、水嶋との楽しい電話を終えた。
そんな幸せな余韻に浸りながら、あっという間に日にちが過ぎ、気づけば母に誘われた日曜日になった。
その日は朝から鏡の前であれでもない、これでもないと、珍しく璃子はひたすらにらめっこ。
その理由は単純で、母に前日の夜しっかりと正装して来てほしいと言われたためだ。
ネットで確かめたところ、今日誘われたホテルのレストランは思ったより上品な場所だ。
敷居も高そうなお店だったため、璃子は普段着なれない服をクローゼットの奥から引っ張り出しては、納得のいくコーデの真っ最中だった。
「まぁ、こんなもんかな」
ようやく納得が行くコーデが決まり、母親の待つホテルまでたどり着くと、璃子もまた楽しみが増した。
こんな場所はなかなか行く機会なんてないかもしれない。
しかも母親と二人で食事なんて暫くなかったし、こういうのもたまにはいいかもしれないと、璃子は璃子なりに嬉しさを秘めていた。



