意思を固めたら早いもので、あっという間に実家に帰る当日になった。
この日璃子は早起きをし、気合い十分に家を出て母の待つ実家へと向かった。
お見合いなんて絶対に阻止してみせる。
母親の思い通りになんかさせないから!
だってこんなの強引過ぎるでしょ?
そう心に強く秘め、母親としっかり向き合うと、思いのほかちゃんと耳を傾けてくれる母に驚いた。
「……で?他に好きな人がいるからお見合いはしたくないと…」
「ずっと隠しててごめんなさい。本当は随分と前からいい感じの人がいたんだけど、その、なかなか言い出せなくて」
「ふーん」
母が真顔で璃子を見つめる。
この様子だと怒ってるようには見えないけど、さっきからにこりともせず、淡々と話をする母に対して逆に恐ろしさを感じてしまうのは、私の考えすぎなんだろうか?



