「こんばんは」
「こ、こんばんは!こんな時間にどうしたんですかっ?」
ビックリするのも無理はない。
今日は水嶋とは会う約束はしてないし、今だって携帯に来るなんて一言も連絡なんてなかったから。
「突然ですみません。実は今日仕事の取引先への帰り道、こんなものを見つけたので仁科さんに思わず買ってきてしまいました」
「えっ?」
そう言われ、「どうぞ」と目の前に見せられたのはあの秀一郎のバームクーヘン。
それは今行列に並んででも食べたいと有名なもので、確かネット販売でも堂々の一位を獲得している洋菓子だ。
「わっ、凄い!これってなかなか買えないやつじゃないですか!?」
「そうみたいですね。実はここのお店のオーナーと前から知り合いなので、ちょっと無理言って分けてもらいました」
「すごい!」
璃子は輝きの目を向ける。そんな有名店のオーナーと知り合いなんてさすがだなって、感心というか、感激してしまう。



