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ようやく忙しかったバーゲン時もピークを過ぎ、落ち着きを取り戻してきた。
早いものでお店の中は秋物から冬物へ。あっという間に新商品がずらりと顔を揃えている。
そんな中璃子も毎日自分のやるべき仕事をしっかりとこなし、なんらいつもと変わらない生活を送りつつあった。
あれから水嶋とは変わらずいい関係を続けている。
とは言え、さすがにあの時の水嶋からの宣戦布告には驚いたが、彼は本当に立場が変わった今も何も変わらなかった。
とてもフレンドリーに、むしろ以前にも増して甘く接してくるから璃子はドキドキしっぱなしだ。
彼は宣言通り、璃子を落としにかかっている、と思う。
けどそれは決して強引ではなく緩やかに。不快でもなくとても紳士的に接してくれるから、璃子はまるで自分がお姫様にでもなったような感覚に酔いしれてしまう。
あんな素敵な男性がどうして私みたいのを好きでいてくれているのか。
そう思いつつも、やっぱり嬉しい。
ちゃんと自分の気持ちを水嶋を正直に伝えたこともあり、前よりは璃子の心もだいぶ軽やかになっていた。



