☆お見舞いに来てください☆


「副社長……」


真っ直ぐに見つめられて、璃子は顔を赤らめた。

真剣な水嶋の瞳、そして表情。その全てに魅了されて、何も言えなくなってしまう。

かつてこんな風に誰かに思いを伝えられたことがあっただろうか。

こんな風に真っ直ぐな強い眼差しで見つめられたことなんて、記憶の中で一度だって存在なんてしない。



「………」


わたし…

どうしよう。

それなのに璃子は何も言えなかった。

思わずうつむき、矛盾する自分の気持ちとの葛藤を繰り返す。

こんないい人にはもう巡り会えないかもしれない。

こんなチャンスはきっともう訪れないと思う。

なのに、母や姉の顔を思い出すとやっぱり躊躇してしまう自分が情けない。



『そんなに重く考えずに試しに付き合っちゃえばいいじゃない』


マユの言葉が脳裏をよぎる。

まるで後押しするかのように、そのセリフが璃子の背中を押してくれるようで、ぎゅと膝の上で握り拳を作る。