うわっ!
二人に言い寄られ、璃子は心臓が凍り付きそうになった。
何もそんなに詰め寄らなくても…
「で、でも、金持ちが皆遊び人とは限らないでしょ?中には真面目な人もいるだろうし…」
「璃子、あんたは学習能力がないの?この2人の失敗談を見てまだそんな甘っちょろいことを言ってるの?
本当にやめてちょうだい。頼むから普通の人と結婚してちょうだい」
「そうよ璃子、あんたはただでさえぼーっとしてるところがあるんだから、くれぐれも男選びは慎重に、しっかりと中身を見て選びなさい」
「それとも何?あなたもしかして今お付き合いしてる人でもいるの?」
「まっ、まさか!?」
璃子は思わず立ち上がり、うわずった声を上げた。
思いっきり動揺した声だしてしまったことに後悔しながらも、精一杯の否定で顔を横に振った。
これは口が避けても水嶋のことは言えやしない。
死んでも言ってはいけない。
璃子はこの時改めて水嶋との交際の難しさを実感した。
璃子には二人の刺客がいる。
それは恐ろしい目の前の母と姉が…
その日、璃子はそれをまじまじと痛感し、そのまま実家で眠りについた。
前途多難、まさにその言葉がぴったりなことに悩まされながら…



