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「おはよう未来ちゃん」
「あ、おはようございます。起きました?」
二人の何気ない休日。
私と先生の交際も順調そのもの。
この日は先生も仕事がお休みで、朝からまったりモードでなかなかベッドから出られなかった。
先生が隣で熟睡してるのをいいことに、私はその横に座りながら壁に立て掛けてあるテレビをワクワクしながら見ていた。
朝の情報番組を見つめながら、今話題の店の食レポをするアナウンサーに思わず釘付けになる。
「なに?何か面白いニュースでもあるの?」
そんな私に気付いた先生がのそりと起き、同じように視線をテレビに向ける。
そこには行列ができる店、霧降高原の豚ブリアンかつ定食というのが紹介されていた。
「あの肉厚すごくないですか?あれはカツというよりステーキですよ」
「はは、未来ちゃんって見かけによらず肉食だもんね」
頬杖をつきながら先生が興味深そうに私を見る。
それに若干照れながらも「そうですよー」なんて笑ってみせる。私の大好物はお肉。
今まで先生とはよく食事に行って来たから、私の好みは重々知っている。
「美味しそう。何だかお腹が空いてきました」
「食べてみたいの?」
「そりゃあ、機会があれば行ってみたいですね」
「じゃあ、行こっか」
「え?」
私の返事を待たずに先生は突然枕元にあった携帯に手を伸ばした。そして素早く何処かに電話し始める。
え?え?と意味が分からず顔を傾ける私。
だけど先生は「おう、久しぶり」なんて言って「少し頼みがあるんだけど」と誰かと親しげに話しだす。



