先生の言葉に胸が震えた。
きっと当たり前のことなのに忘れてた。
どうしてここまで…。そう思ったけど、彼の愛情の偉大ださに心が救われる。
そしてこんなにも誰かを真っ直ぐに思える彼が羨ましいとさえ思った。
「俺なら未来ちゃんを全部愛してあげられるよ?辛かった過去も含めて俺がこれからの未来ちゃんを守ってあげる。だから安心していいよ」
「先生……」
彼の指先が私の目じりを優しくなぞった。
そこでようやく私が今泣いているのだと気付いた。
「未来ちゃん」と呼ぶ先生の声が優しい。
優しすぎて温かくて、彼をまた一段と好きになる。嫌いになる要素が見つからない。
きっと私も同じだ。
どんな先生だって関係ない。
彼が今までどんな過去を歩んで来ようが私は今の先生が好きだ。
「もうさ、俺のこと好きになりなよ。自分で言うのもあれだけど俺けっこう頑張ってると思わない?」
「ふっ、はは…」
泣き笑いが漏れた。
似たような台詞を前にも言われた気がするけど、こういう飾らない性格も好きだ。
好きなものを好きという。
欲しいものを欲しいという。
そうやって正直に自分の気持ちを言葉にできる先生をやっぱり羨ましくもあり、愛しいと思う。



