☆お見舞いに来てください☆


「ーーっ……」


先生に抱き締められいると気付いたのはそれからすぐのこと。
普段鈍い私でもそれはすぐに理解できた。
背中に先生の温かな温もりを感じ、鎖骨の辺りには彼の逞しい両腕が私をホールドするように巻き付いている。


「あ……えっ?」


咄嗟のことにボンッと一瞬思考が飛んだけれど、すぐにまた我に返った私を先生は強く抱き締めた。


「一つ聞いてもいいかな?彼とはどういう関係?」

「……か、れ……」


とは中嶋さんのことだ。
向けられる一言一言にトゲのようなものがある。
やっぱり気のせいではない。
さっきから感じていた先生の違和感がこの時確信に変わる。


「昔からの知り合いだっけ?最近ちょくちょく一緒にいたよね?ずいぶん親しそうな感じだけど、どういう知り合い?」


怒ってるわけではない。だけどひどく切なさを含んだ声に胸がざわつく。
冷静に冷静にと思うのに、それに逆らうように焦りが私を襲う。
もしかして誤解してる?そう思ったが、


「俺には言えない存在?」


すでに遅い。先生は私と中嶋さんのことを誤解してる。
きつく抱き締められた腕が何よりの証拠。先生の疑いの声から不安が伝わってくる。