「三島先生少し黙ってください。これはお見合いですか?変な真似事はやめていただきたい。彼女が困ってるのが分からないんですか?」
少し苛立ちを含んだ声に「あら…」と気の抜けた返事をした三島先生。
私に視線をよこしながら「Sorry」と流暢な発音で私に眉を下げたけれど、あまり申し訳なさそうじゃない。
「もしかしてうざかった?」
「…い、いえ……」
「悪気はないの。なんだかあなた見てると妹を思いだすのよねぇ。会った瞬間はっとしたの。どことなく雰囲気が似てる気がして」
「……妹さん、ですか?」
「そうね、生きてたらちょうど後藤ちゃんと同じぐらいじゃないかしら?」
一瞬言葉に詰まる。
と言うことは、今は存在しない過去の人っていう意味で、私だってそれぐらいのことはちゃんと理解できる。
「えっと……」
「そうそう、そういう困り顔なんか特にねー。似てるの。だからつい構いたくなるっていうか気になっちゃうの。ちなみに後藤ちゃんは兄妹はいるの?」
ドキリ、身構えるようにビクついた。
この質問は避けて欲しかった。
だけどこの様子だと避けれないような気もしてた。いつかくるんじゃないかって。
先生には聞かれたくない。
だけどこのまま隠しとおすのもきっと難しい。
私は表情を強張らせつつ、膝の上の手をぎゅっと握る。



