次の日の夜、私は4日ぶりに先生と顔を合わせた。
あの旅行から先生は激務に追われ、ほとんど病院に泊まり込みだったため、まともに会話するのは今日が久しぶり。
当然だけど先生はお疲れモード。
そんな彼の前に夕食を並べると私はすぐに労いの言葉をかけた。
「お疲れ様です。大丈夫ですか?えっと、お久しぶりですね」
「うん、久しぶりだね。元気だった?」
先生がパッと笑顔になるから私も同じように笑顔で返す。
なんだが照れる。あの4日前の旅行が本当に夢のように思え、ちょっとだけはにかんだ感じになってしまう。
「はい、変わらず元気ですよ。先生はどうですか?」
「俺も…、と言いたいところだけど微妙かな。未来ちゃんに会えなくて寂しかったから。ずっともやもやして死にそうだった」
食器を置く手が思わず止まる。
初っぱなから爆弾発言を落としてきた。
なんだかパワーアップしてる?
もちろん私の顔は真っ赤。平然といられるはずがなく。
「お、お茶持ってきますね!」
話題を変え、あからさまな態度で冷蔵庫の方へと逃げ込んだ。
クスクスと聞こえる先生の声が意地悪だ。
どうしよう。でも嬉しい。
私は先生に気付かれないよう顔を緩めると、頬をパンパンと叩き、冷蔵庫からお茶を取り出した。



