そんな卑屈的な考えが私を弱くする。
普段マイナス思考気味の私にはどうしてもそんなことばかり考えてしまう。
だって私は三月さんみたいにずば抜けて可愛い訳じゃないし、スタイルだって良くない。
自分の身の程はこれでもよく分かってるつもりだ。
「未来ちゃん…」
「わ、たし……」
声を震わせると、先生がぬいぐるみをそのまま床に置き、私の隣に座るのが分かった。
上質なソファーが柔らかく軋み、私の緊張は高まっていく。
せっかくのムードが台無しだ。
先生の好意を無駄にしちゃったかもしれない。
そう思うと余計悲しくなってくる。
だけどその時先生の手が私の手に触れ、持っていたピアスを取り上げられる。
「未来ちゃん、一度顔を上げてくれるかな?」
「……」
「上げないとそのまま押し倒してキスするよ?」
先生が本当に迫る素振りを見せたから、私は慌てて顔を上げた。
その瞬間距離が近くなった先生と視線が絡み合い、腑抜けた顔を向けてしまう。
「泣いた顔も可愛いね」
「か、からかわないでくださいっ」
「からかってないよ。本心だよ」
先生の声は穏やかだ。
何も変わらない。
脳内に優しく響き、心にまで浸透し、優しくベールを包んでくれるみたいに甘く届く。



