☆お見舞いに来てください☆


それから4年という月日はあっという間に過ぎる。

俺の長い片想いは継続中で、彼女との関係もより親密に深いものとなっているのは嬉しいが、最近それも苦痛を感じる。

距離が近くになればなるほどこの手に触れたいと思う。
彼女を抱き締めたい。
彼女が失恋をするたび、「もう俺にしなよ」と何度その震える肩を抱き寄せようと思ったか数知れない。


もう、限界だった。

だからその日、いつもと違うシチュエーションに内心期待が膨らんだ。今までとは明らかに違う俺への好機な眼差しにやっとチャンスがきたのだと胸が高鳴った。

恋人の裏切りを目の当たりにした彼女に対し、いつも以上に熱い態度で体を寄せる。

より近い距離で、タクシーに乗り込んだ彼女と肩と肩が触れ合うすれすれで囁いた。


「何かしてほしいこととかある?」


優しい言葉と見せかけて、欲望丸出しの下心を彼女に向ける。
酔っぱらい上等。
俺を求めればいい。
俺だけに甘えればいい。
その願いが届いたのか、「寂しい…」と溢した彼女がすがるよう俺の体に抱きついた。


「帰りたくない。今夜は一緒にいてください」