☆お見舞いに来てください☆


「水嶋さんと仲良くなったのって、あの事件以来なんでしょ?」
「あ、うん。そう…かな。たぶんあの時からだと思うけど」

「ふ〜ん、もしかしてその時に二人して同時に一目惚れ?」

「だから違うって!」


……ま、私は違わないけれど。

思い返せば2ヶ月前、達の悪いクレマーのお客に私が水嶋さんに助けてもらったことがきっかけだ。

あの時は本当に怖かった。

危うく殴られそうだったから。

一人勝手に逆上した50代の女性が「よくも穴があいた服を売り付けやがって!」と、私の胸ぐらを掴んできたところを水嶋さんがかっこよく助けてくれたんだ。

それが初めて水嶋さんを知り、話した瞬間で。

後から聞いた話し、その50代の女性は認知症を患っていたらしい。

事件があった次の日、ご家族の方がご丁寧に謝りにきてくれたから正直驚いた。

穴を開けたのはまぎれもなく怒鳴りこんできた張本人だということ。

「ご迷惑をおかけしました」と、深々と謝罪してくれたことでその事件は丸く穏やかに収まったのだ。