☆お見舞いに来てください☆


沈む気持ちが自分でも信じられなかった。

彼女に恋人がいたっておかしくない。普通のことだ。
なのに内心ショックを受けている俺がいた。
ていうか、ショックって…

自分の気持ちが分からないまま、運ばれてきた料理に手を伸ばす。

出来立てのパスタとピザは美味しそうに見えるのに、何故か食欲が半減した。


「先生はいないんですか?そういう人」


手を合わせた未来ちゃんが逆にそう言って俺を見た。
フォークでパスタをくるくる巻き付けながら興味深くつっこんでくる。


「ああ……うん。今はいないよ。特には」

「え〜意外。本当ですか?先生なら絶対いると思ったのに」

「どうしてそう思うの?」

「だって先生素敵だし、医者ってすごくモテそうですもん」

「謙遜だよ。実際恋愛する暇なんてないぐらい忙しいからね。今はちょっと休憩中」

「充電期間中ですか?」

「まぁ……」


苦笑いをしてピザを取った。
実際今は恋愛よりも仕事。
2年前の離婚が思ったより大変で、暫くは一人でのんびりしたいと思ってるのが本音だ。