それでも可能な限り一度は家には帰ってきてくれる彼のタフさ。少しでも私の顔が見たいからだという彼の情熱には胸を打たれ、驚かされる。
そしてその後、正式に雅也と別れることになった私は一度自分のアパートに戻った。
正確には別れを告げられたと言ったほうがいいかもしれない。
あれから1週間ほどして雅也に呼び出されたけれど、今までの執着が嘘のように私に対してあっさりとした態度だった。
まるで悪い憑き物が落ちたようにすんなり合鍵も返された。
「まぁ、悪かったよ」
そう言われたとき、雅也の顔は何だかスッキリとして見えた。
「俺も強情だった。色々と…」
最後の方は半分以上やけくそだったと言った。
だけれど未来と別れたくなくて俺も必死だったんだと真面目な顔もした。
「自分から言っといてあれだけど、さすがにあんな人見せられたらへこむわ」
それは先生のことだとすぐに思ったけれど、私はなぜ?と首を傾けた。
確かに先生はかっこいい。素敵だけど、
「未来さ、よくあの人を前にしてずっと友達なんて思えたね。たぶんあの人相当お前のこと好きだよ。俺以上にずっと」



