「可愛い」
「……っ……」
チュッとされて言葉を見失う。
「とりあえず未来ちゃんの恋愛観は今までの付き合いで把握してるつもりだからね。ご機嫌を損ねないように頑張るよ。楽しみにしてて」
何を?
と思いながら狼狽えた瞳を向けると、額にも柔らかな感触が落ちた。
「ちょっ……」
「可愛いなぁ」
そんな感じでその日、翻弄されたままそれぞれの部屋に戻った私達だったけれど、し、心臓が壊れる。
そう思った私はあながち間違いではない。
彼氏とゴタゴタしたばかりなのにこんな展開…
耐えられるかな?
と思いながら用意してくれたベッドに潜り込んだ。
こうして先生とのきわどい生活は始まったのだけど、それから1週間、普段先生はこの家にはほとんどいかなった。
当たり前だけど産科医は忙しい。
しかも先生のご両親が経営する病院でもあるため、休日も人手が足りないと平気で呼び出されてしまう。
それは今まで幾度となく見てきたから当たり前の光景なのだけど。
大変そう…
それが本音だ。



