☆お見舞いに来てください☆


「けっこうパワルフな人だったからね。離婚を決断してからあっという間だったよ」

「そうなんですか…」


初めて聞く話で何となくふわっと不思議な感じ。

この5年、色々な先生を見てきたはずなのにまだまだ知らないことの方が多いのだと思う。


「他にも何か聞きたいことがあればいつでも聞いてね。未来ちゃんにはいつも誠実な俺でいたいから」


その時ソファーがギシッと音を立てた。

ちょっと油断した。

隣に座る先生が少し前屈みに体をひねりながら、膝の上に置かれた私の手をそっと握る。


「だからさ、未来ちゃんも少しづつでいいから俺に教えて?未来ちゃんのこともっと知りたいんだ。もっと近づきたい」


にこり微笑まれて再び緊張がはしる。
思わず顔が引きつったけど、


「も、もうけっこう仲はいいですよ?」

「もっとだよ。これからは友達じゃなく、一人の女性としての部分をもっと俺に見せてほしい」


顔を近づけられる寸前咄嗟に目を瞑ってしまった。

だって顔が近い。


キ、キス、され……

思わずそう思ったけど、先生が触れた場所はふにっと頬っぺたの上だった。