まるで全て予想通りと言わんばかりに、彼女はなぜか瞳を生き生きとさせている。
「わ、分かってたの?」
そう言った私に彼女は満更じゃない顔をする。
「だって見てれば分かるよ。先生の態度は一目瞭然。ばればれじゃない。きっと今日の二人を見て陽生も何か気づいたんじゃない?」
うわーと、顔が赤くなる。
そっか、そうなのかぁ…
と、頭を抱えたくなった。
「そうとなれば私もちゃんと心構えしなきゃね」
「…な、なんの?」
「後藤をお嫁に出す準備」
ニヤリ笑った顔がとってもキュート。
じゃなく、すごく恐ろしいものに見えた。
「そ、そんなの待って。酷いよ。三月さんはいったい誰の味方なの?」
焦った私に彼女はやっぱり一枚上手に微笑み、ズバッととんでもない一言を。
「もちろん、後藤が幸せになれる方の味方」
くぅ、と反論ができず歯を噛み締める。
やはり彼女には勝てる気がしない。
そのあと椎名先生もひょっこりお風呂から戻ってきて、私達の話に参加したけれど、
「どう?ちゃんと秀とは話し合えた?」
なんて、確信めいた爆弾を落としてくるし。
やっぱり確信犯だったんだ…
あの時席を立ったのは全て悟っていたからこその態度だと分かり、恥ずかしさを飛び越えてもはや撃沈だ。



