「未来ちゃん」
「……っ!」
これには仰天しそうな勢いだ。
彼がどんな思いからこんなことをするのか分からないけれど。
極度の緊張と焦りから不覚にも面食らい、可笑しいぐらいたじたじだ。
だけれど先生はまるで逃がさないというよいに、ただ真っ直ぐそんな私に触れてくる。
「何もそんなに構えなくても…。ほら、俺達1度仲良く抱き合った仲なんだし」
「か、からかわないでくださいっ…」
「からかってなんかないよ。俺は真剣だよ」
ピシャリ、言いきられて冷静さを完全に見失う。
だけどこのままじゃ駄目だ。
先生の容赦ない追い込みに混乱気味たけど、ちゃんとこの前のことを謝らなきゃ。
私の口からちゃんと…。
「あのっ、その事なんですけど!」
私はそう言って恥を忍んで勢いよく頭を下げた。
「その節は本当にすみませんでした。反省してます。少し先生に甘えすぎてました!」
今思い返しても恥ずかしくてたまらない。
でもしてしまったことはもう取り消せない。
だから誠実に、ここはきちんと誠意を持って言葉にしなきゃと思ったのに、先生からの返答は深いため息のようなものだった。



