「もう少し話さない?」
「………えっ?」
「まだ付き合ってよ」
この時、やっと私は先生の方をちゃんと見た。
恐る恐る視線を合わせ彼の表情を確かめると、不安げな私とは真逆のいつもと変わらない爽やかな瞳が真っ直ぐ見つめてくる。
「久しぶりに一緒に飲もう」
「………」
「安心して、別に取って食べたりしないから」
そんなこと言われて返す言葉が見つからない。
私は顔を真っ赤にし、ただただ柔らかく微笑む目の前の先生を見返すことしかできない。
「ほら」
そう言われ、私はそのまま大人しく座る羽目になったのだけど、心臓が激しく波打っている。
だって、捕まれてる手が熱い。
繊細な先生の手は男の人にしては指は長く、だけどしっかり関節は骨ばっていて、普通に綺麗だなって、
思わず見とれちゃうほど魅力的な手だ。
そんな彼の手が私の手を上から覆うように握っている。
ふと一週間前、彼に優しく触れらた場面を思い出しそうになり、私はハッとし、慌ててその温もりから手を引き抜いた。



