だってそれは一週間前の私。
自分の姿とピッタリ重なって見え、まるであの時の切ない気持ちが勢いよく押し寄せてくる。
結局その後も話は納得のいく結果を得られないまま、私達は気まずい雰囲気の中カフェを後にした。
店を出る間際、1度秀先生に会わせて欲しいと雅也はすっとんきょうなことを言ってきた。
彼がどんな相手なのかこの目で見てみたいのだと…
もちろんそれは無理だとすぐに断ったが、彼は納得してくれなかった。
むしろ私が拒否したことに余計疑惑が広がり、疑いの目を向けてきた。
ただの友達ならいいだろ…と。
それを言われると返す言葉がなかったけれど、少し前と今とでは状況が違うわけで、彼の要望に答えることは困難な状態だ。
「お前が俺にそいつを会わせてくれたら、速やかに合鍵も返せるかも、な」
「強情だよ……」
曖昧に返事を濁したまま、家に帰った私は雅也とのやり取りを三月さんに相談していた。
今日の夜ご飯は愛心ちゃんのリクエストである煮込みハンバーグ。
彼女の負担を少しでも減らそうと、居候の身の私は三月さんの代わりにキッチンに立ち手際よく手を動かしていく。
「その雅也って彼、なかなか痛いところをついてくるね」
三月さんがソファーに座って優斗くんに母乳をあげている。
その表情は柔らかく、つくづく丸くなったなぁ、なんて感心するけれど、
「たぶん雅也は後藤のことよく見てる。きっと未来以上に未来のことを分かってるんじゃない?」



