そんな訳で、私は帰るに帰れない状態になっており、頭を抱える。
合鍵なんて渡すんじゃなかった。
そう後悔したって、あいつの真意が掴めない。
あんな現場まで押さえたのに、何を今更…。
別にあんなに綺麗な子が他にいるなら私なんてさっさと切り捨てればいいのにと思うのに、彼は来るまで待つ!という文面を送ってきた。
訳が分からない。
「あのさ、後藤がよければ問題が解決するまでうちにいてくれてもいいよ」
まさに天からの助け。いや、友からの助け。
そんな気遣いにぱぁ、と目を輝かせた。
「本当?」
「別に気遣う仲でもないし、陽生には私からちゃんと説明しておくし」
「迷惑じゃ……ない?」
「ぜーんぜん、むしろ愛心が喜ぶ。遊び相手になってくれる人がいると私も助かるし」
「三月さん…」
私は目を潤ませて立ち上がる。
本当はその言葉をちょぴり期待してた。
さすが三月さん。
大親友のことだけはある。
私の心まで全部お見通しのようだ。



