「とりあえずさ、この話はひとまず置いといて、まずは付き合ってた、えっと…、雅也だっけ?そっちの問題も考えた方がいいんじゃない?」
それを聞いた私は思い出したようにあっと、紅茶が入ったカップをテーブルに置いた。
「そうだった」
そうでした。
だから私は今ここにいるんだった。
そもそも昨日の発端はそれだ。
あいつが浮気なんかしなかったら今こんな状況に陥ってない。
同じ年の雅也(まさや)とは1年前からの付き合いだ。
友達の飲み会に誘われ、そこで知り合ったのが運のつき。
明るくて面白くて、場の空気を楽しませてくれるタイプに惹かれ、すぐに好意をもったのはいいけれど、蓋を開けてみればただのお調子者だった。
マメな性格はいいのだが、女友達は多くだらしない。
告白してきたのは向こうの方からだったけれど。
私と付き合ってからも平気で他の女と二人で出掛けてしまったりと、浮気が絶えなかった。
その度に本人は浮気じゃない。
あれはただの友達だと言いはってきたけれど、それも今回が限界だった。
今までは劇的な証拠がなかったため、私も我慢していたが、昨日は違った。
見てしまったのだ。
雅也が他の女と手を繋ぎ、ホテルから出るとこを…



