☆お見舞いに来てください☆


今思い出しても顔から火が出るような夜だった。

自分の行動が信じられなくて、はずかしいを通り越してもう合わせる顔がなくて。

頭の中がぐちゃぐちゃでどうにかなりそうで、私はうぅ…と机の上に項垂れた。



「自分がね、こんなに節操がないとは思わなかったの」

「まぁまぁ…」


三月さんが苦笑いをして慰めてくれるけど、私はひどく落ち込んだまま。

だって、今朝もまともに先生の顔を見れなかった。

あの後、強引に抱かれたあと、タイミングよくかかってきた先生の携帯電話。
それは病院からの緊急の連絡で。

そんな彼の会話を横目に私はお辞儀をし、逃げるように先生のマンションを抜け出した。


「やっぱり勝手に帰って来ちゃたのはまずかったかなぁ?」

「かもね。私もそういう経験はあるけど、あれは次に会うときかなり気まずくなるんじゃない?」

「はぁ……」


再び重苦しいため息がこぼれ落ちる。

あの後先生からの着信が2、3回あったけれど、怖くて出れなかった。

LINEにも「無事帰れた?夜電話する」なんて入ってたけれど、既読したまま完全スルー状態だ。