それからの記憶は甘く、まるで熱に犯されるような感覚だった。
運転手さんに行き先を先生の自宅に変えられた時、彼の熱い眼差しを感じた。
ぎゅっと抱き締められたまま、愛でるように頭をなでられる。
『安心して、一人にしないから』
そっとこめかみにキスが落とされた時、頭に痺れるような麻痺が走った。
『未来ちゃんが望むまで側にいてあげる』
彼の家までたどり着き、玄関に入った瞬間引き寄せられるように唇を重ね合わせた。
たぶんそうねだり、仕向けたのは私のほう。
だけど先生はそれをすんなり受け入れてくれて。
初めて触れた彼のキスは頭が真っ白になるぐらい蕩けそうなもので、部屋に入ると電気を付けるのも忘れて私達はきつく抱き締めあった。
先生が我を忘れたように私を寝室の壁に押し付け、激しいキスを繰り返す。
そのまま荒々しく服を脱がし合いながらもつれ合うようにベッドになだれ込んだ。
『未来ちゃん…』
指と指を絡ませて、先生が上から甘く芯から疼く声をかけてくる。
『今は俺のことだけ考えて。何もかも忘れさせてあげるから』
『……っ……』
『今は俺だけを……』
その夜、私達は友達を越えた。



