少し切なさを含んだ表情を見せられて、私はこの時やっと我に返ったようにハッとした。
じわり、申し訳なさが込み上げてくる。
『ご、ごめんない。八つ当たり……、です』
こんなつもりじゃなかったのに情けない。
先生にこんな顔をさせるつもりじゃなかったのに。私はなんてことを…
たまらずうつむき、彼から離れようとするとそれを阻止するように腰を強く抱き寄せられた。
『……ん、大丈夫。俺はちゃんと未来ちゃんのこと分かってるから』
思わず目を見開く。
その言葉がふんわり胸に広がって。
『誰がなんと言おうと俺はちゃんと分かってるから安心していいよ。未来ちゃんは凄く可愛い女の子だってこと。もうちゃんと知ってるから』
ふにゃり、顔を崩した私は再び彼の腕に抱きついた。
例えそれがその場しのぎの慰めだったとしても、不思議と嫌な気持ちはもう薄れていて、素直に嬉しいと思った。
秀先生の温かな言葉が私の傷付いた心を優しく保護しようとしてくれる。
『せんせ……』
『とりあえず今日はもう帰ろう。遅くなっちゃうから』



