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その日が休みで良かったと心底思った。
こんな心境のまま仕事なんてできる気がしない。
ズンと泣きそうな気持ちを堪え私は蒼白なまま、無意識にある人の場所に向かっていた。
だって、家に帰るにも帰れない状況なわけで。
複雑な状況の中、やっぱり助けを求めるのは一人しかいない。
「こ、こんにちは……」
「後藤?」
彼女の顔を見たら気が緩み、必至に堪えてた涙がポロポロとこぼれ落ちた。
我慢してた感情が一気に溢れだしてしまったのだ。
「お、おじゃましてもいい?」
「えっ……」
泣きながら喋る私を見て最初こそビックリされたものの、すぐに柔らかな表情に戻った三月さんは全てを悟ったかのように「いいよ」とよしよし頭を撫でてくれた。
さすが親友。
唯一無二の存在だけのことはある。
突然の訪問はもう慣れっこなのか、彼女は嫌な顔せず笑い、快く私を招き入れてくれた。



