☆お見舞いに来てください☆


「お土産買ってきますね。何かリクエストとかありますか?」

「いえ、そんなっ……」


申し訳ないです。と言いかけたところで再び水嶋がふっと口元を緩める。

その表情は柔らかく、璃子はやっぱり顔を赤らめてしまう。


「…あの……」

「少し話しがそれてしまいましたね、すみません。仁科さんはどこからどこまで聞きたいですか?」


璃子はほんの一瞬考えたが、すぐに自分の正直な気持ちを告げた。


「できれば全部、分かりやすく…」

「ですね。分かりました」


そして再び考える素振りを見せたあと、水嶋は璃子の目と視線を合わせ、ゆっくりと言葉を選びだす。

そして解き放たれた次の言葉に璃子はまたしても、驚きの声をあげてしまう。


「そうですね。まず、これは偶然ではないんです」

「えっ」

「正確には色んな偶然と偶然が重なって、今回のお見合いは偶然じゃなくなったというか」

「…それはどういう……」


さっぱり分からない。

偶然と偶然が重なって?

それはどういうことだろう。